2026年2月21日。
匠弘堂は、創業25周年を迎えました。
四半世紀。
それは年月の積み重ねではなく、
魂が受け継がれてきた時間であったと感じています。
1995年、30歳の私が出会ったのは、61歳の岡本棟梁。
あの現場での出会いは、偶然ではなかった。
あれは、天命だったのだと今は思います。
師匠の仕事には、技を超えた「魂」が宿っていました。
鑿の一打、鉋の一削りに込められた覚悟。
その背中は、黙して語り、
私の内に火種を残しました。
2015年、師匠は逝去され、そして2026年。
私は、あのときの岡本棟梁と同じ年齢に立っています。
時は巡り、
見上げていた背中の位置に、今、自らがいる。
それは責任であり、同時に宿命でもあります。
さらに不思議なことに、
師匠と私は同じ7月16日に生を受けました。
31年の隔たりを越え、
同じ日に始まった二つの人生。
この縁を、偶然と呼ぶことはできません。
魂は、出会うべくして出会い、
継ぐべくして継がれていくのだと感じています。
匠弘堂の25年は、
その火種を絶やさぬための歳月でした。
支えてくださった施主様、関係各位の皆様、
苦楽を共にしてきた仲間たち。
すべてのご縁が、この火を守る風となってくださいました。
社寺建築は、百年、二百年と祈りを支える仕事です。
私たちの一刻は短くとも、
魂の継承は、時を超えて続いていきます。
私に与えられた天命は、
受け取った火をさらに大きくし、
次の世代へと手渡すこと。
25年は終着ではありません。
これは、継承の途中にある一つの刻にすぎません。
これからも匠弘堂は、
魂を込め、
火を絶やさず、
天命に従い、歩み続けます。
四半世紀のすべてのご縁に、
深く、静かに、感謝を捧げます。
有限会社 匠弘堂
代表取締役社長 横川総一郎

