[ 工事レポート ]
2019.07.22【愛宕山 照智院 大師堂 新築工事⑥】―現場見学会開催―
台風5号の影響が心配された中、7月20日・21日の2日間、現場見学会を開催しました!
今回は、その模様をお伝えします。
見学会当日は、雨が降ったりやんだりの繰り返しではありましたが、大変多くの方々がお越しくださいました。
前回お伝えした仮組が完了したあと、いったん解体して部材をトラックに積み込み、京都から福岡まで運搬しました。
積込運搬・建て方の様子
一度きちんと組み立てているので、2週間かからないうちに主要な部分は組みあがり、見学会の時点では、柱・桁・小屋組まで組みあがったところを見ていただきました。
見学会当日の現場状況
現場見学会の様子
見学会では、棟梁の有馬から、計画から今に至るまでの流れを説明をさせていただきました。
恒例となりつつある、はつりの見学・体験会も実施し、お堂をつくることの一端を見ていただきました。
ご来場いただいた方々からは、
「家と全然ちがう!」
「梁みたいなもの(=桔木)が途中で止まっているけど、どうして?あのままなの?」
「(向拝の実肘木・木鼻を見て)ハートがある!!」
「蟇股の彫刻は、手で彫ってるの?彫るのにどれくらいかかるの?」
といった感想・疑問をいただき、ひとつひとつお答えさせていただきました。
お堂の新築現場を見る機会は今ではそれほど多くありません。
今回の見学会では、みなさまそれぞれの視点でじっくりとご覧いただけたのではないでしょうか。
今回の見学会を通して、社寺建築は、とても多くの方が関わることで実現するのだということをあらためて実感しました。照智院さまは、檀家を持たない真言宗寺院であり、全国の信者様のご寄進によって成り立っています。また、地元の方々の支えもあって、大師堂の新築ができたのだと思うと、感動せずにはいられません。
最後になりましたが、悪天候の中、わざわざ現場へ足を運んでくださった方々へ感謝申し上げます。今後とも、よろしくお願いいたします。
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書き手:宇塚(匠弘堂・設計士)