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[ スタッフブログ ]

2019.06.16

【愛宕山 照智院 大師堂 新築工事④】―蟇股・向拝組物―

今回は、建物の正面で参拝者を迎える向拝の化粧部材「蟇股・組物」についてお伝えします。

第1回記事はこちら
第2回記事はこちら
第3回記事はこちら

大師堂は、簡素な建物が多く、身舎(もや)の組物が舟肘木である事例が多数です。
(神護寺大師堂、根来寺大師堂、仁和寺大師堂など)
照智院大師堂においても、過去の事例にならい、身舎は舟肘木としていますが、建物の顔となる向拝には、蟇股・平三斗・木鼻・実肘木を採用しています。

蟇股絵様


彫刻絵様の原寸図には、平面的な意匠に加えて、どの程度彫り込むのかという情報も書き込みます。

蟇股 鎬削り


蟇股の脚の部分は、鎬(しのぎ:山形の加工)に削ります。鎬は、時代が下るほど、角度が急になっていきますが、今回は、鎌倉時代の事例に範をとり、とても緩い勾配としました。

蟇股加工

向拝組物(斗・秤肘木)加工

向拝組物仮組


向拝頭貫と木鼻を一体で作ることで、柱との接合が強固になります。意匠面では、木鼻として最古の事例である大仏様の形をベースとして猪目をあしらいました。実肘木も統一のデザインとしました。

次回からは、工房内での仮組の様子をお伝えする予定です。
お楽しみに!

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書き手:宇塚(匠弘堂・設計士)

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