[ 工事レポート ]
2019.05.30【愛宕山 照智院 大師堂 新築工事②】―小屋組部材加工―
今回は、屋根を支える重要な部材である「梁」「野隅木」の加工についてお伝えします。
この建物では、小屋内部の部材の大半を丸太から加工しています。(角材で仕入れた方が作業効率は良いのですが、伝統技術継承の意味を込めて、丸太からの加工も行います。)
大梁の墨付
丸太は平滑な面がないため、墨付けが難しそうなのですが、高橋副棟梁は難なくこなしていきます。
大梁の製材
2人一組で息を合わせて大鋸を引きます。
大梁 仕口の加工
大梁と小梁の仮組・仕口調整
丸太同士を組むのは、角材に比べて手間がかかりますが、面白い作業です。
野隅木加工状況
小規模な建物ですが、野隅木は全長4.5mになります。屋根の曲線に合わせて、隅木ももちろん曲線を描きます。写真に見える部材手前の先端は、大持継ぎという継手です。
次回は、小屋廻りの化粧材「隅木」「縋破風」の加工状況をレポートします。
お楽しみに!
書き手:宇塚(匠弘堂・設計士)