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2020.02.12

「先輩たちからの愛情を、後輩へと繋ぎたい」––【スタッフブログ第7回 宮大工 谷本慶介】

匠弘堂で働く宮大工や設計技術者たちによるリレーブログ。第7回目は、入社2年目の宮大工、谷本 慶介土木関係の仕事をする父の背中を見て育った彼は、幼い頃から大工に憧れてこの業界に飛び込見ました。
新卒で匠弘堂に入社した谷本が先輩の背中を見て学んだこと。そして新しく入社する後輩に伝えたいことを、若手らしい熱い言葉で語ってくれました。

「木」が好きで、「ものづくり」が大好き

はじめまして、谷本慶介です。2018年に匠弘堂に入社して、もうじき2年が経ちます。
子供の頃から大工に憧れていて、念願叶って宮大工のお仕事をさせてもらっています。
僕が匠弘堂に入社した経緯については以前にこの記事でも触れているので、良かったら見ていただけると嬉しいです。

匠弘堂での宮大工1年目を振り返って──【新卒社員対談】


僕だけじゃなく建築関係の人全般に言えることではあると思うのですが、とにかく「木」が大好きです。仕事で毎日木を触っていますが、プライベートでも木を使って物を作るのが趣味で、時間を見つけては靴箱などを作って楽しんでいます。最近は彫り物の練習も兼ねて、ケヤキの角材を使った小物入れを制作中です。先輩たちもみんな日常的に「木」に触れていて、有馬棟梁は10年前に作った実家の机が、今も現役で使われているらしいです。長く使える物を手作りするって、いいですよね。

大先輩の背中を追って、学ぶ日々

僕はまだまだ大工歴も浅いし勉強することばかりだけれど、先輩たちのおかげで少しずつ成長できているなという感覚は得ています。
依頼された物を寸法通りにしっかり作れたとか、自分のイメージ通りに仕事が進んだとか、そういう当たり前のことを当たり前にこなせるようになったと感じる瞬間が、一番成長を実感できて嬉しいです。


最近は大先輩である藤井さんと二人でお仕事をさせてもらえることも増えました。
藤井さんは匠弘堂の最年長で、78歳の大ベテランなんです。
経験も知識もとにかく豊富な先輩なので、一緒に働いていて学ぶことが多くて本当に楽しい!
「自分もこうなりたい」と憧れて背中を追いかけられる先輩が身近にいるのはすごくありがたい環境ですね。

「後輩」から「先輩」になる自分にできること

2020年の4月には、初めての後輩が入社してきます。
これまでは社の一番後輩として先輩についていくことに必死だったのが、これからは後輩に「先輩」として背中を追われることになります。正直まだ期待よりも、プレッシャーや不安の方が大きいのというのが本音です。

でも不安と同時に、これからもっとしっかり頑張らないとって、背筋が伸びる思いもあります。
僕自身、頼れる先輩たちがいてくださったおかげで今日までやってこれているので、後輩にとっても僕がそういった存在になれればと帯を締め直す気持ちでいます。

これは藤井さんとお仕事する機会が増えてきた中で気づいたことなんですが、藤井さんは説明がすごく丁寧なんです。
例えば僕の力不足で、藤井さんの発言する意図が正しく読み取れず行き違ってしまうとき。藤井さんは決してそこで説明を投げ出したりせず、僕が納得するまで向き合ってくれる。

ドラマとか漫画に出てくる職人さんって、頭ごなしに「なんでわかんねーんだ!」って怒鳴るような描かれかたすることがあるじゃないですか。
匠弘堂の人たちって、そういうイメージとは全然違うんですよ。

もちろん僕が間違ったことをしたり、言われたことができなかったりしたときは叱られます。でも必ず「なぜダメなのか」「どうすればいいのか」を教えてくれる。だから僕もしっかり学んで、次に繋げられるんです。

「わからないことは自分の言葉で言い換えて説明できるようになるまで、しっかり聞き返して教わって、自分の血肉にする」というのは、新しく入ってくる後輩に必ず伝えると決めています。
先輩たちが愛情深く僕に接してくれるように、僕も後輩にそうやって愛情を持って接してあげようというのが、今の目標です。

いつか「谷本さんみたいな大工になりたい」と言ってもらえるように


とはいえ僕はまだまだ後輩に偉そうに語れる立場じゃないのもわかっています。
僕の尊敬している先輩で、山本さんという方がいるのですが、
(【宮大工 山本択哉】)
山本さんは頭の回転がとても早くて、僕が要領を得ない質問をした時でもパッとすぐに理解してくれるんです。
僕が悩んでいて「何がわからないのかがわからない」状態のときも、「もしかすると、こういうことじゃないかな?」と、先回りしてヒントをくれる。

同じアパートに住んでいるので、休みの日には飲みに連れて行ってくれることもあるし、お酒の席で仕事や仕事以外の相談をしても、ゆっくり話を聞いてアドバイスをくれる。まさに兄みたいな存在です。
これから入ってくる後輩たちに対して、仕事のフォローもプライベートの会話も含めて向き合うことで、「谷本さんみたいになりたい」と言われるような先輩になれると良いなと思っています。

匠弘堂の看板を背負う職人として

個人的な目標としては、「化粧もの」に触る仕事ができるようになりたいです。
化粧ものは、組み立てたときに隠れる部分じゃなく人の目につく部分の、鉋がけして綺麗にする部材のことを言います。

鉋使いは職人の腕の見せ所であり、鉋のかけ方一つで大工の良し悪しがわかるほど大事な部分です。まだまだ自分は化粧ものをやらせてもらえる腕前ではないので、これから地道に腕を磨いていくつもりです。

さらにもう一つの目標が「これだけは絶対に負けない」という強みを見つけること。
「この仕事だったら自分に任せろ!」と言える、得意分野とでもいうのでしょうか、そういうのがまだ僕は見つけられていないので。

これから匠弘堂の宮大工として生きていくうえで、自分に自信を持って仕事ができるようになるためにも、絶対に負けないことを見つける。
そのためにまずは一つ一つ、目の前の仕事に丁寧に向き合うことを大切にしたいです。

自分を育ててくれる先輩たちに負けないくらい、僕も後輩にとって「誇れる先輩」であれるように。そして匠弘堂の看板を背負う一人として立派な宮大工になれるように、これからも精進します。

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